ペトロとは何で、法定通貨にどんな意味をもたらすのか?

by Andrew McGuinness     7月 16, 2019

仮想通貨は、私たちの世界が法定通貨だけで成り立っていたときには考えもつかなかった利益をもたらしています。全金融機関と政府支援機関とともに、非常に複雑で、いつでも公平というわけではない経済システムを無視することが可能になるのです。

事実、仮想通貨は終わりなき利益の流れを個人、ビジネス、国にさえも提供します。しかし、こうした利益を活用するかどうかは、各自の選択にかかっています。仮想通貨ペトロは、デジタル通貨が提供してくれるポジティブな資金を活用しようと、ベネズエラが導入を決定した仮想通貨です。下記にペトロに関する事実と、それが法定通貨の未来に対する意味をまとめました。

  1.仮想通貨ペトロの概要

仮想通貨ペトロは、ベネズエラの国家仮想通貨です。2017年12月にニコラス・マドゥーロ大統領によって開始されました。どの程度この通貨に価値がつくかは、ベネズエラの最も有名で利益がある原料に大きくかかっています。ベネズエラの鉱物、天然ガス、石油埋蔵などがそうです。

  2.ベネズエラについて

ベネズエラの経済は、日に日に良くなっています。現在ではベネズエラの法定通貨であるボリバルが、インフレと負債のために大幅に下落しています。それだけでなく、ベネズエラ経済は元来、非常に不安定のようです。そのためにこの国では、目に見えて良い解決法が一つとしてなく、泥沼にはまっていたように見えました。このような状態が、国の仮想通貨が導入されるまで続いたのです。今、ベネズエラはさまざまな形とサイズの仮想通貨に興味がある国民と国際投資家にむけて、投資機会を提供しています。

こうした投資を通じて資金を稼ぐことで、ベネズエラは負債を自力で完済さえできるかもしれません。ペトロは市場に出てまだ一か月ほどで、ほとんどの仮想通貨はかなりの利益を出すのに数年はかかることを念頭に置かなければなりません。しかし、ベネズエラが自分たちの仮想通貨投資を忍耐強く待っていれば、2020年までには高利益を謳歌できるかもしれません。

  3.法定通貨の未来

ペトロのおかしな点は、政府によって創設されたということです。これは仮想通貨の目的とは完全に逆です。ベネズエラがデジタル通貨の特徴を利用する一方、分散型取引の利益は拒絶しているのです。ペトロが政府機関と関連することで、ベネズエラのデジタル通貨は法定通貨と仮想通貨のどちらかというよりも、そのハイブリッドのように見えます。

結論

ベネズエラにとって最高のシナリオは、ペトロが公的に安全で保護され、利益がある通貨だと認識されて、仮想通貨市場の投資家にも同様に認識されることです。そうすれば、このデジタル通貨はもっと広く深く投資されることが可能になるでしょう。こうした投資金を得れば、ベネズエラ政府は負債を返済し、法定通貨ボリバルの安定性も取り戻せるでしょう。

しかし、ペトロに関しては都合の良いことより悪いことのほうが多くあります。まず、全金融機関および政府機関を排除する目的でつくられた通貨への政府の関与が、投資家を遠ざけることになります。仮想通貨と関係のある政府に負債があるという事実は、ペトロに何の恩恵ももたらしません。仮想通貨でベネズエラの最高のシナリオを実現するため、やることはたくさんありますが、全てが上手く運ぶように健闘を祈るのみです。





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