失敗した仮想通貨5つとその理由

by Andrew McGuinness     7月 16, 2019

私たちはみんな、最初の仮想通貨であり、もっとも成功しているビットコインを知っています。でも数えきれないほど他のコインがつくられ、成功を願って世界に投じられていることは、ほとんど耳にしません。ところが残念なことに、すべての冒険がうまくいくわけではないのです。ここではビットコインの足跡を追いながら失敗してしまった、5つの仮想通貨をご紹介します。

1. Spacebit

「最初の分散型スペース企業」としても知られるSpacebitは2014年に初めてつくられました。この企業のねらいは、世界中でアクセス可能なブロックチェーンをつくることでした。この目標を達成するため、Spacebitは小型衛星(ナノサテライト)を宇宙に打ち上げる計画をしました。そうすればブロックチェーンが銀行のない地域を援助でき、そのような場所からも金融サービスへのアクセスが可能になるからです。このブロックチェーンは、ビットコインのコールドストレージも採用する予定でした。

どんなものが来るのか、みんながわくわくしていました。このように革新的で大望のある企業を目にすることは、日々そうはないからです。しかしながら、時が流れ、プレゼンテーションが行われてSpacebitの将来のイベントが誇大広告されながらも、何ひとつ企業から試作品が発表されることはありませんでした。2015年になってすぐ、こういったSpacebitの誇大広告、ニュース、話題などはすべてピタリと止まってしまいました。そして2015年3月、Spacebitは公式に撤退しました。

2. Gems

Gemsは当初ソーシャル・ネットワーキング・プラットフォームとして、2014年に開発されました。この企業の仕組みは、会員が広告を見るためにGemsを訪れるようになっていたことです。広告を見た所用時間が、仮想通貨の形になって相殺されるというしかけでした。2014年末が近づくにつれ、Gemsの終焉は目前にせまっていました。プロジェクト開発のために得られた金額が、わずか110,000ドルだけだったのです。このプロジェクトはまだ動いているものの、成功しておらず、投資者がいない状況です。

3. Dogecoin

Dogecoinは必ずしも真面目なプロジェクトではありませんでしたが、冗談から始まったのにも関わらず、始まると、支持者のコミュニティが真剣にとらえだしました。その結果、チャリティ開催のプロジェクトとして知られるようになったのです。たとえば2014年、ジャマイカのボブスレーチームの冬季オリンピックへの渡航費を援助しました。

しかしMoolar(Dogecoinの取引所)が撤退して以降は、全てが悪い方向へ行ってしまいました。そしてDogecoinの創始者であるアレックス・グリーンは、運用で稼いだ金額と投資者から得たすべてのお金を持って蒸発してしまったのです。お察しかもしれませんが、これがDogecoinの終わりでした。

4. Paycoin

2014年秋、Josh Garzaがつくった新しい仮想通貨Paycoinが発表されました。Paycoinは実際、いままで使用されたことがない方法でブロックチェーン技術を使い、新型仮想通貨をつくりだすと予測されていました。しかしGarzaは待ちきれず、短期間で生産量を増やすため、Paycoinをただのオルトコイン(アルトコイン)にすることを決めました。そうしてある時点では、市場でとても利益があがったものの、すぐさま、この利益が保持できないと投資者に約束し始めるような流れになってしまいました。このことが2015年の企業の崩壊につながり、米国連邦当局は企業の取り調べを行い、Garzaはアメリカから国外へ逃亡しました。

5. Dao

Daoはイーサリアムの商品で、仮想通貨の経験があるなら、おなじみかもしれません。2016年4月に初めて、自律分散型組織 (Decentralized Autonomous Organization)の頭文字をとった Daoの開発の片鱗が見えました。1億6千800万ドルという、史上もっとも収益あるクラウドファンディングとなったのです。しかし、たった数か月後の6月、Daoは5千万ドルもの損失をだしました。このニュースが仮想通貨界に知れ渡ると、トレーダーたちはDaoを放棄し始めました。Daoは急激に失速し、残念なことに安定性を取り戻すことができませんでした。





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