FX取引:中上級レベル

中上級
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反転パターンのトライアングル

タイトルには使われていませんが、この記事はエリオット波動理論に関するものです。この理論だけが、唯一、トライアングルを反転パターンに組み込んでいるからです。トライアングルは頻繁に形成され、狭い時間枠から広い時間枠までどの時間枠にも出現するため、エリオット波動理論では特別な存在なのです。

エリオットは、他に類を見ない方法でトライアングルの役割を理解しました。誤解がないように、トライアングル解釈に明確なルールを設けたのです。

  • トライアングルは5波構成であり、それ以上でもそれ以下でもない。
  • 全ての部位が修正活動をしている
  • トライアングルの名称はa-b-c-d-e
  • a-cとb-dのトレンドラインがトライアングルの種類を示す

このルールは、時の試練を乗り越えました。FX取引のような新しい市場にも、同じパターンに同じルールが適用されています。よって、トライアングルはどの市場やチャートにも合う、普遍的テクニカル分析パターンなのです。

エリオットは、市場が形成する動きを二つに分けました。すなわち、修正波と衝撃波です。一つが衝撃波でなければ、それは修正波でなければなりません。

言い換えれば、同じ市場セグメントにおける衝撃波と修正波を、両方調べる必要がないということです。そうではなく、ただ一つだけを証明するようにしてください。それが有効なら、答えは明確です。そのセグメントがルールに従っていなければ、もう一つの結論になります。

全ての取引理論が、この論理的なプロセスを使用します。実際に、これはエリオット理論の素晴らしい特徴の一つです。

エリオット理論のFX取引におけるトライアングル

エリオットによって見つかった3つのシンプルな修正部分の一部である、トライアングルは最も一般的な理論となりました。トライアングルはいつでも出現します。

しかし、シンプルな修正はそこまで頻繁に形成されません。それよりもむしろ、金融市場はほとんどの場合、コンソリデーション(保ち合い)を好みます。

エリオットはこの問題の解決法として、修正波をシンプルなものと複雑なものに、さらに細かく分けました。

複雑な修正には、最低でも2つ、最大3つのシンプルな修正があります。より詳しく見る前に、この3つのシンプルな修正が何かを思い出しましょう。

  • フラット
  • ジグザグ
  • トライアングル

すでに述べたように、複雑修正には最低2つのシンプルな修正があります。上記のうち2つか3つを見つければ、複雑修正となるのです。

例えば、フラットとトライアングルです。市場がフラットパターンを形成し、それからトライアングルを形成すると、複雑修正となります。

しかし、その間にあるものをなくして形成できません。介在する波、または接続波の必要性は明らかです。つまり、その二つをつなぐ波です!

エリオットの解決法はx波でした。よって、x波はシンプルな修正をつなぎます。ですから、最低一つのx波がなければ、複雑修正とはなりません。

先に使った例に戻ると、複雑修正にフラットとトライアングルがあり、エリオット理論による修正波の分類がa-b-c – x – a-b-c-d-e、またはフラット- x波-トライアングルだった場合。

FX取引のx波とは、

  • シンプルまたは複雑な修正
  • 2つ、または最大3つのシンプルな修正をつなぐ

x波が二つの修正波をつなぐとき、市場は二重複合パターンを形成します。本来、複雑修正が3つのシンプルな修正を持つ場合、2つのx波に必要なものが出現します。これが、市場が三重複合を形成するときで、その分類は下記のようになります。

a-b-c – x – a-b-c – x – a-b-c-d-e

複雑修正がトライアングルから始まることは、絶対にありません。しかし、ほとんどがトライアングルで終わります。そしてこれが、この記事のタイトルへとつながっていくのです…

複雑修正はシンプルなものより一般的です。なぜなら、複雑修正はほとんど常にトライアングルで終わり、トライアングルは継続パターンより、反転パターンとして動くことが多いためです。

したがって、FX取引で見られる最も一般的な複雑修正は、二重複合です。フラットまたはジグザグで始まりますが、ほとんどがトライアングルで終わります。

上のパターンをよく見ると、複雑修正を示しています。まず、文字だけであるという事実をもとに、上記は修正の動きであることが分かります。

次にx波の存在が、これは複雑修正だと示しています。3つ目に、「a」と「 e」の存在から、トライアングルが出現していると分かります。

最後に、最初のb波のリトレースメント(前のa波の61.8%以下)に基づくと、この複雑修正はジグザグで始まることが分かります。

よって、2つのシンプルな修正(ジグザグとトライアングル)、そして介在するx波があります。これが二重複合で、価格がb-dトレンドラインを抜けると、常に反転が起こるのです。

この見苦しいパターンはどうでしょうか?理にかなっていますか?

エリオットによれば、これは理にかなっています。これは三重複合で、適切な分類は下図のようになります。

これで理にかなうようになります。エリオット理論を使うトレーダーは三重複合を定義する2つのx波の出現を見るからです。経験則から、どんな三重複合であっても、トライアングルで終わります。さらに、そのトライアングルは反転パターンとして動きます。

実生活のFX取引でこのように波を数えるのは、そこまで容易ではありません。理論と現実は別のものです。

FX取引とチャート分析は激しい変動として知られ、エリオット理論がするように、市場の動きを一つに整理するというのは、向こう見ずな作業なのです。

波の分類やカウントのプロセスを、大きなパズルを完成させるようなものと考えてみてください。一つのピースでも欠ければ、その作業は未完となります。よって、取引や予測は不正確なものになってしまいます。

上記は、FX取引でのエリオット理論のカウントです。左から右に、市場は紫色のa-b-cを形成しました。b波のリトレースメントが「a 」波の61.8%を超えていることから判断すると、これはフラットパターンです。

次に、小規模なコンソリデーション(保ち合い)に入りました。セグメントの数(5つ)から判断すると、x波のトライアングルのようです。すべてのx波が修正波だと思い出してください。となるとこのケースでは、介在するx波はシンプルな修正としてのトライアングルです。

しかし、市場はx波の後に下降し続けました。c-eのベースラインでトライアングルを形成し(これについては、取引アカデミーの後の記事でご説明します)、そして価格が上昇へと抜けていきました。

b-dトレンドラインを抜けた瞬間から、トライアングルが終わりました。x波の存在が、このトライアングルは反転パターンとしてフラットで始まり、トライアングルで終わった二重複合の終わりを示しています。

エリオットは、前の動きをもとに次の市場の動きを予測しようと、異なるタイプの二重複合をさらに区別しています。結局のところ、これがテクニカル分析のなすことです。つまり、チャート左の情報を使って、将来価格の動きを予測します。

しかし、ここではこれ以上の深入りはしません。ここで大切なのは、エリオットが、同時代の他の技術者全員とは違う見方で、トライアングルを見ていたということです。

ほとんどのが、トライアングルを継続パターン(上昇または下降)として使っていたのに対し、エリオットはほとんどを反転パターンとして見つけていたのです。

結論

FX取引のパターンは、非常に複雑で、エリオット理論のように入り組んだ取引理論を使うトレーダーを怖がらせるのに充分なものです。しかし正しく行えば、実りのあるプロセスです。

反転パターンとしてのトライアングルは、最も強力ながら、取引が簡単なパターンのうちの一つです。トレーダーの中には、単に市場のコンソリデーション(保ち合い)を待ち、抜ける時期を見るのにトレンドラインを引くという人もいます。

価格が抜けたとき、トレーダーはb-dトレンドラインでロング(買い持ち)またはショート(空売り)し、トライアングル構造内の最安値ポイントでストップロス注文をかけ、大きなリスクリワードレシオ(1:3)を狙います。

しかし、トライアングルのルールはエリオット理論の中にこそ最高に備わっています。よって、パターンの正しい理解が必須なのです。