取引で共通する4つの恐怖(そしてそれを乗り越える方法)

by Andrew McGuinness     7月 16, 2019

どのトレーダーも、経験のあるなしにかかわらず、同じ恐怖に直面します。この恐怖によりよく対処し、ポジティブな方向に向かうことはできるかもしれませんが、恐怖を永久に取り除くことはできないのでしょうか?誰にもそんなことはできていません。

実際、取引はおそろしいもので、恐怖はこの仕事とは切っても切れないものです。そしてこの恐怖は、取引の価値によって増減します。ある取引の重要性が高いほど、ある要因に答えるときに、取引から生まれる恐怖は大きくなります。経験を積めば、恐怖を理解して制御しやすくなりますが、経験を積んだベテラントレーダーであっても、感情にとらわれた反応をしてしまうことがあり、ミスやエラーをして、何千ドルも失う可能性があります。

取引に伴う恐怖心を理解することが、恐怖を克服する第一歩です。恐怖が芽生えたときに、それが恐怖であるということを分かることほど、恐怖を抑えるよい方法はありません。取引でよく生じる4つの恐れと、恐怖を克服できる方法を下記に挙げます。

1)利益のはずが損失となるのではないかという恐怖

Trading 101では、短期間のうちにロスカットをして、利益をあげているものはそのままにする必要があると教えています。とはいえ、まったく逆の行動をとるトレーダーもいます。利益をあまりにもはやく回収し、損失が膨らむままにしてしまうのです。これは、不安を抱くトレーダーの心に潜む、ある種の弱点のためです。取引が利益となりはじめるのを目にした時に、それをさっさと摘み取らねばということだけ考え、そうすれば取引は成功だ、と感じてしまうことです。

とはいえ、「勝ちたい」という願いはこのトレーダーにとって、勝ちがもたらす実際の価値よりも重要になります。利益のあがる取引をあまりにも早く売却してしまうために、もう少し待って断固たる姿勢を示していたら稼げたであろう、はるかに多くの金額を失うはめになってしまいます。それこそが不安を乗り越えるということなのです。健全な取引を続けて収益を得るよりも、うまく取引したいという願望が勝ることがないようにしてください。

2)「FOMO」(Fear Of Missing Out)

チャンスを逃がすことへの恐怖はFOMOと呼ばれますが、他の各文化トレンドと同様に、取引にも関係してきます。FOMOが発生するのは、過熱した好況が制御できないように見え、値頃かどうかは考えず、資金を持つ誰もがその波に乗る準備をしてしまうときです。次のことを明らかにしておきましょう。トレンドに従うのは必ずしも悪い選択というわけではありません。

とはいえ、FOMOのせいでそれをやってしまうと、無責任な取引ということになってしまいます。知識があり、自分には理解があると自信を持って言える資産に対して投資するべきです。FOMOだけが取引の原動力になっているのであれば、取引しないほうがいいのです。

3) ミスの恐れ

取引の際に、これは間違いではないかと自問自答することがよくあります。これがためらいとなり、ためらいのために戦略上のミスが起きるのです。見落としや見逃しをおそれるあまり、リサーチと自信の声に耳を傾けるかわりに、きっかけを作れなくなってしまいます。

これは分析まひと呼ばれるものです。市場分析が麻痺してしまいますが、市場の一部となる勇気を出すことは絶対にできません。実際に行動出来るようになったときには、もはや遅すぎるかもしれません。

4)過ちへの恐怖

過ちを犯しているのではないかという恐怖は、ミスに対する恐怖と同じものですが、大きなちがいがあります。金銭的に成功をするよりも、正しさを重視します。何度か取引を成功させた後、エゴが強くなり始めるかもしれません。このエゴのために、判断を歪めかねない理不尽な要因を根拠に、取引を行ったり、行わなかったりします。正しい選択とはどういうものであるかわかっている としても、以前の意見と考えが実際の行動を支配することになるのです。

一番稼げる取引をする代わりに、自分のエゴを一番守ってくれる取引をするのです。新規参入者ほど稼ぐ必要のない経験豊かなトレーダーであれば、過ちに対する恐怖が強くなりますが、それを抑えずにほっておけば、何もかも失うことになりかねません。





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